失敗しないリサーチ会社の選び方

リサーチ会社を選ぶ
5つのチェックポイント

  • モニター数が多い

    一概には言い切れませんが、登録しているモニター数が多い方が、調査の条件に合致するモニターの出現率が高くなる可能性があります。しかし、モニターに偏りがある可能性もあるため、男性や女性の比率、年齢、結婚有無など属性の割合なども確認すると良いでしょう。

    他にも、リサーチ会社のウェブサイトには、「自社モニター数」のほかに「パネル」というワードが使われています。これは、提携企業や会員制ウェブサイトなどが集めたモニターなども活用できるというもので、調査の目的ごとにターゲットを絞った調査もできるという特徴があります。たとえば、「医師」「ビジネス」「金融」「ペット」「モバイル」などを指定でき、その種類も多岐にわたります。ターゲットモニターがいることも、リサーチ会社選択の1つの指針になると思います。

  • モニターの品質(自社モニタ、公募方法)

    調査にあたって最も気になるのはモニターの品質でしょう。「指定した条件に合致するモニターが足りているか」「キチンと真面目に答えているか」「モニターが登録した個人データに嘘や間違いはないか」といったところですが、信頼できるリサーチ会社ほどモニターの品質向上に力を入れています。たとえば、新規モニターの登録情報で、重複・不正登録を排除する、登録情報を定期的に更新するなど、日ごろからモニターの属性をしっかり管理して、品質保持に努めています。

    また、依頼主の指定する条件に合ったモニターをピックアップし、調査協力を依頼することをリクルーティングと呼びますが、これは非常に手間のかかる業務です。たとえば、ピックアップした候補者一人ひとりに電話を掛け、入力した個人データに間違いがないか、回答精度が保たれているかなどを確認しているリサーチ会社もあります。信頼度の高い調査データにするために必要な行為ですが、ここに力を入れている会社ほど信頼できるといえます。

    モニターの品質を担保するためにどのような取り組みをしているかについても、ホームページだけでなく、直接担当者に確認するようにしましょう。

  • 企業規模が大きい

    リサーチ会社は、仮に同じサービスを提供していても、各社それぞれ得意とするところは大きく異なるといわれます。たとえば、ある特定の業界(金融、医療、情報通信…)に強い、特定の地域に強い、ある国とは強いつながりがある、などです。したがって、リサーチ会社を選ぶ際には、自社の調査目的に対応できるかどうかを十分に確認する必要があります。

    しかし、その確認はかなり難しく、手間もかかります。そこで、提案したいのが「企業規模」を基準にする方法です。資本金はもちろん、社員数、売上高などが大きなリサーチ会社は、それだけの信頼を得ていることの現れです。また、調査件数も多いため、そこで得た経験やノウハウが蓄積されています。もちろん、能力の高いスタッフもいると考えられますので、きっといい提案をしてくれるはずです。

    企業規模は各社のホームページで確認できるほか、売り上げ等のランキングを掲載しているウェブサイトなどもあります。それらを、ぜひ参考にしてください。

  • 日本マーケティング・リサーチ協会に加盟している

    一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)は、専門企業が集まり、マーケティング・リサーチの健全な発展と普及、倫理の確立を目指し、昭和50年に設立された団体です。平成29年6月1日現在、正会員121社 賛助法人89社が加盟しています。
    加盟団体は
    〝マーケティング・リサーチ綱領を批准し、非科学的な「調査」の氾濫を排し、個人情報とプライバシーの保護に万全を期し、より質の高い調査を目指すべく努力を重ねている〝
    と宣言しています。
    つまり、JMRAに加盟しているかどうかは、そのリサーチ会社の信頼度を計る上で重要な要素なのです。

    また、個人情報保護の体制や運用の状況が適切であることを示す「プライバシーマーク制度」では、日本工業規格(JIS)に基づいた基準に適合した会社を「付与事業者」として認め、プライバシーマークの使用を許可しています。こちらも、企業としての信頼度の高さを示します。プライバシーマークがホームページ等に使用されているかチェックです。

    いずれも、下記ホームページから加盟企業・付与事業者を確認することができますので、リサーチ会社を選ぶ際には、ぜひ、確認しておきましょう。

    一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)
    https://www.jmra-net.or.jp/

    よくわかる プライバシーマーク制度
    https://privacymark.jp/wakaru/

  • 上場している

    「上場」しているかどうか、という点も企業規模と並んでチェックしたい項目です。
    企業が上場するということは、自社の株が証券取引所で売買されるようになり、その経営状態が、常に衆人監視の状態になるということです。
    証券取引所にもいろいろ(東証一部・二部、ジャスダック、大阪証券取引所…)あり、それぞれの取引所で上場するためには、会社の業績や将来性、従業員数など多くの条件をクリアしなければなりません。
    そしてその条件は、大きな証券取引所ほど厳しくなっており、一旦はその条件をクリアして上場したとしても、上場後に業績が落ち込み条件を満たせなくなった場合は、上場を取り消されることもあります。つまり、上場しているだけでも、とても大きな信頼を得ているといえるかもしれません。

    日本のリサーチ会社の中にも上場している会社が多いので、もし選択に迷ったら確認してみるとよいでしょう。上場しているかどうかは、各社のホームページで確認できるほか、証券会社やヤフーファイナンスなどの株価を掲載しているページで、社名で検索すればすぐにわかります。

各社の無料レポート、
セミナー情報

各社が提供している無料レポートを見比べて、最適なリサーチ会社を選びましょう。

  • マクロミル

    マクロミルで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    情報通信、化粧品・日用品、家電や食品から教育、金融や不動産など多岐にわたり、年間70本以上の自主調査レポートをリリースしています。

  • インテージ

    インテージで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    「調査レポートライブラリ」のページでは、国際関係・エンタメ・環境など多岐にわたるジャンル調査データが無料で公開されています。

  • 楽天サーチ

    楽天リサーチで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    季節行事やトレンドをテーマに、購買や消費行動に関わる市場調査データや、数多くの業界・業種の市場調査結果などの入手が可能です。

  • マーシュ

    マーシュで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    自社モニターを対象に、ファッションやビールの価格値上げ、電子たばこ、家電など、さまざまなテーマのアンケートを定期的に実施しており、無料で公開しています。

  • バルク

    バルクで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    調査レポートとして、時時や季節・イベント、ビジネス、美容・健康など全19ジャンルの自主調査データを公開しています。

  • クロスマーケティング

    クロスマーケティングで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    「無料市場調査レポート」として、定期的に市場調査レポートを無料配布。ネットリサーチモニターを中心に生の声を収集しています。

  • マイボイスコム

    マイボイスコムで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    毎月、自主企画のアンケート調査を実施しています。アンケートのでーやベースサイトに登録することで、飲料、食品、住宅、流通、金融、通信、季節催事等の「約2,600テーマ×1万人超」のアンケート結果が閲覧できます。

  • ジャストシステム(Fastask)

    ジャストシステム(Fastask)で実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    「マーケティングリサーチキャンプ」という自主調査レポートページを運営し、旬なマーケティング情報をリサーチの観点から調査・分析した結果を公開しています。

  • ドゥ・ハウス

    ドゥ・ハウスで実施した自主調査レポート、分析レポート、ノウハウ集が無料で入手できます。
    「調査データコレクション」と題して、自主調査を行った結果を公開しています。


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